岩手県は、東北地方の北東部に位置する。南北195km、東西123kmの南北に延びた紡錘形をなし、面積は15,280km2で、14市15町 4村からなる。北上盆地を中心に、それを挟む奥羽山脈、北上高地の巨大な地形が特徴的。太平洋に面し、海岸線の延長は669kmに及ぶ。県庁所在地は盛岡市。
 気候は、奥羽山脈の山沿い地方は冬に雪の多い日本海側の気候を、北上高地は高原性、盆地性の気候を示す。また、北上川沿いの平野部は全般的に冬の寒さが厳しく、夏は暑い内陸性の気候を、沿岸部では海洋性の気候を呈する。ただし、宮古市以北では寒流の影響のため全般的に気温が低く、冷害が発生することもある。
 8世紀ごろまで蝦夷の住む辺境の地とされ、その後もみちのく(陸奥)と呼ばれた。砂金、馬、漆などの豊かな経済力をバックにした藤原三代の文化遺産を誇る平泉を頂点に、各地に多種多様な民俗芸能などが受け継がれている。近世は北半は南部氏の盛岡藩領(のちの八戸藩が独立)、南半は伊達氏の仙台藩領(のちに一関藩が独立)となった。維新直後は岩手県の行政区画は目まぐるしく変わり、1876(明治9)年に現在の県域となる。
 広大で多岐にわたる風土を舞台に、古くからの金、鉄、馬、漆の生産、田畑の耕作、リアス式海岸地帯での磯漁業などを通して人々の生活が営まれてきた。また、鉱産資源に恵まれており埋蔵地域は県全体に及ぶ。この他、電機、食品等の製造業が行われている。伝統的産業では、南部鉄瓶と漆器の秀衡塗、浄法寺塗(いずれも国の伝統的工芸品に指定)が代表的。
 水と緑の街として「杜と水の都」とも称される盛岡と八幡平エリアは盛岡城跡公園(岩手公園)、石割桜、八幡平、安比高原等がある。大自然に囲まれた県北エリアは東北有数のヒメボタルの群生地として有名で折爪岳、平庭高原などがある。宮沢賢治のふるさと花巻市や「遠野物語」で有名な遠野市などがある県央エリアは古くから文化の香りが高い地域で、早池峰山、展勝地等がある。かつての東北地方の政治・文化の中心だった平泉のある県南エリアには文化遺跡や重要文化財や史跡が多く、リアス式海岸で知られる日本一の海岸美を誇る北部陸中海岸エリアは龍泉洞等の景勝地、陸中海岸エリアには浪板海岸、穴通磯、滝観洞等がある。県内には八幡平温泉、湯田温泉、花巻温泉、一関温泉、つなぎ温泉等、温泉も多い。民俗芸能は全県的に広がり、神楽、田植踊、鹿踊、念仏剣舞など特色のある約1000を超える芸能集団が存在すると言われている。

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岩手県内の資源一覧

いちご煮の写真

写真提供:青森県及び公益社団法人青森県観光国際交流機構

いちご煮 ( 青森県 八戸市 / 青森県 階上町 / 岩手県 洋野町 / 岩手県 久慈市 )

いちご煮はウニやアワビの漁場である八戸沿岸で、漁師たちの豪快な浜料理として生まれたものでウニとアワビの吸い物である。 大正時代には料亭料理として供され、 お椀にきれいに盛り付けてお吸い物として出されるようになり、 現在では、ハレの席には欠かせない地域を代表する郷土料理になっている。その名の由来は、お椀に盛り付けたとき、...

北上展勝地のサクラの写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

北上展勝地のサクラ ( 岩手県 北上市 )

JR東北新幹線北上駅より自動車で約10分、東北自動車道・北上江釣子ICより自動車で約15分の位置にある。北上川沿岸にある公園で、珊瑚橋から北上川左岸に約2km続く桜並木の名所として知られており、青森県の弘前、秋田県の角館と並ぶ桜の名所にも数えられている。  1920(大正9)年に、後(のち)の黒沢尻町長である沢藤幸治を発起人として...

北上・みちのく芸能まつり(鬼剣舞)の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

北上・みちのく芸能まつり(鬼剣舞) ( 岩手県 北上市 )

メイン会場は、東北自動車道北上江釣子ICから約10分、JR北上駅から徒歩約3分のJR東日本北上駅前のまつり広場。  「鬼剣舞」*「鹿踊(ししおどり)」*をはじめ「神楽」*「田植踊」*など、県内外から100余りの団体が参加し、約500mの道路を8つの会場に分けて芸能公演が行われ、町がまつり一色となる民俗芸能の祭典。  8月の第1金曜から...

夏油温泉の写真

夏油温泉 ( 岩手県 北上市 )

JR東北本線・東北新幹線北上駅から西北西へ約22km。夏油川上流、栗駒国定公園の北部に位置し、焼石連山の山ふところ標高700mの高地にある。夏油川沿いには、いたるところ温泉が湧出しており、真湯・大湯・滝ノ湯・疝気(せんき)ノ湯・女(め)ノ湯・新太郎の湯など7つの露天風呂が両岸に点在する。「夏油温泉」を含んだ「入畑温泉」、「瀬美...

無量光院跡の写真

写真提供:平泉町教育委員会

無量光院跡 ( 岩手県 平泉町 )

JR平泉駅の北800mにある。鎌倉幕府の事跡を記した史書『吾妻鏡』によれば、無量光院跡は新御堂(しんみどう)と号し、奥州藤原氏三代秀衡が宇治平等院を模して建立したといわれ、現在土壇・礎石・池跡などが残されている。毛越寺・観自在王院と並ぶ臨池伽藍(りんちがらん)*で、堂内の四壁の扉に観経(かんぎょう)*の大意を図絵し、本尊...

中尊寺の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

中尊寺 ( 岩手県 平泉町 )

中尊寺は天台宗の東北大本山で関山と号し、山内の寺塔僧房(17支院)からなる一山寺院をいう。JR東北本線平泉駅から北北西へ約2km、北上川と衣川の合流点の西、こんもりとした小山の中にある。蝦夷と称せられた藤原三代*が100年築き上げた仏国土建設の跡である。  寺伝によれば850(嘉祥3)年、慈覚大師*が弘台寿院(こうだいじゅいん)...

毛越寺の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

毛越寺 ( 岩手県 平泉町 )

毛越寺は天台宗の別格本山で医王山金剛王院と号し、17院からなる一山寺院をいう。JR東北本線平泉駅の西にある。  寺伝では850(嘉祥3)年、中尊寺と同じく慈覚大師*が嘉祥寺を開き、毛越寺の基としたといわれる。その後、堀河天皇より藤原清衡*が勅命を受け、基衡*、秀衡*の時代に多くの伽藍が造営された。金堂円隆寺をはじめ、嘉祥寺...

観自在王院跡の写真

写真提供:平泉町教育委員会

観自在王院跡 ( 岩手県 平泉町 )

毛越寺の東隣にあり、JR平泉駅より徒歩8分。近年、発掘調査に基づいて庭園が復元された。安倍宗任(あべのむねとう)*の娘である奥州藤原氏二代基衡の妻が建立したもので、調査によれば境域は東西約120m、南北約180mで西域に土塁の一部が残り、大阿弥陀堂*跡と小阿弥陀堂跡を中心とし前面に復元された舞鶴が池*東岸には鐘楼、普賢堂と伝え...

達谷窟毘沙門堂の写真

達谷窟毘沙門堂 ( 岩手県 平泉町 )

平泉駅の西南約6km、一関市との境界近くにあり、東北自動車道一関ICより約10分の位置にある。  むかし夷酋の頭・悪路王*がこもった岩屋といわれ、これを征伐した征夷大将軍坂上田村麻呂公が蝦夷平定の御礼に、この岩屋に鞍馬の昆沙門天を勧請し堂を建立、鎮国の寺社*としたといわれる。昆沙門堂には108体の昆沙門院が安置されていたが、2...

黒崎の写真

写真提供:普代村

黒崎 ( 岩手県 普代村 )

岩手県沿岸北部、北山崎の北方5kmにある岬で、弁天崎まで連なる断崖の北端にあたり、150~200mの高さから黒っぽい絶壁が海に落ち込んでいる。隆起した海岸が荒波に削りとられて、ほぼ垂直に切り立った崖が形作られた隆起海岸である。夏に吹くやませ*による濃霧や航路を妨げる冬の荒海のなかの指標となっている。  赤松の自然林におおわれ...

八幡平の写真

写真提供:八幡平市

八幡平 ( 岩手県 八幡平市 / 岩手県 鹿角市 )

県都盛岡市から北西方向に直線で約38km、岩手県と秋田県にまたがる高原で、奥羽山脈北部に位置する。東の茶臼岳(1,578m)、南の畚岳(1,578m)、西の焼山(1,366m)などを含めた地域を八幡平と呼ぶが、狭義にはこの高原のほぼ中央、1,614mの頂が八幡平山頂である。  山域は、「十和田八幡平国立公園」に指定され、中でも山頂付近は「...

岩手山の写真

写真提供:八幡平市

岩手山 ( 岩手県 滝沢市 / 岩手県 八幡平市 / 岩手県 雫石町 )

盛岡市の北西約22km、十和田八幡平国立公園の南西部に大きくすそ野を広げる成層火山*。那須火山帯*に属し、第四紀に噴出したものといわれる。少なくとも7回の大規模山体崩壊が発生し、その崩壊堆積物が山麓を広く覆っている。山体崩壊の回数は国内の活火山の中で最多である。東西2つの火山群のうち、西岩手の方が古く、その火口原には八ツ...

岩手山焼走り熔岩流の写真

写真提供:八幡平市

岩手山焼走り熔岩流 ( 岩手県 八幡平市 )

東北自動車道西根ICから県道233号を経由して約15分ほど走ると散策路入口に到着する。岩手山の北東山腹、標高1,200m付近にあり、末端における幅は1.5km、長さ4kmに及ぶ溶岩流である。1719(享保4)年の噴火によって流れ出た溶岩が扇状に広がり、表面の波絞の如き凸凹には樹木がほとんど育たず、わずかに苔などが生えているだけという荒涼とし...

藤七温泉の写真

写真提供:藤七温泉 彩雲荘

藤七温泉 ( 岩手県 八幡平市 )

東北自動車道・松尾八幡平ICより八幡平アスピーテラインまたは樹海ライン経由で約60分。JR盛岡駅より岩手県北バス八幡平頂上行で1時間50分、松尾鉱山資料館で八幡平蓬莱境行に乗換5分、藤七温泉下車すぐ。  八幡平頂上の南方3.5km、畚(もつこ)岳の麓の標高1,400mの高所にあり、東北にある最高峰に位置する温泉で、一軒宿である。  温泉...

北山崎の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

北山崎 ( 岩手県 田野畑村 )

岩手県沿岸北部、田野畑村の北東端にあり、陸中海岸の代表的な景観で、隆起した海岸が荒波に削りとられて、ほぼ垂直に切り立った崖が形作られた隆起海岸である。高さ約200mの大断崖が連なる「北山崎」は、日本の海岸風景の中で最も迫力のある海岸美を誇り、弁天崎~北山崎~黒崎の間は断崖が連続していることから海のアルプスともよばれてい...

鵜の巣断崖の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

鵜の巣断崖 ( 岩手県 田野畑村 )

岩手県沿岸北部、田野畑村島越の南にある。鵜の巣断崖の形成の歴史は北山崎よりも古く、海洋プレート上のさまざまな堆積物などが約1億4,000万年前に大陸プレートに押し付けられ、強い圧力によって極めて複雑に変形した岩石(付加体)からできている。その後隆起し海成段丘が形成された。隆起した海岸が荒波に削りとられて、ほぼ垂直に切り立...

北上川の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

北上川 ( 岩手県 滝沢市 / 岩手県 盛岡市 )

北上川は源を岩手県岩手郡岩手町御堂に発し、岩手県の中央をほぼ北から南に流れ、一関市下流の狭窄部を経て宮城県に入り、登米市津山町付近で北上川と旧北上川に分流する。流域には東に北上山地、西に奥羽山脈の高峰が連なり、これらの山地から流入する数多い支川を合わせて北から南に流下する。幹川流路延長約249km(全国第5位)、流域面積...

チャグチャグ馬コの写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

チャグチャグ馬コ ( 岩手県 滝沢市 / 岩手県 盛岡市 )

農作業で農民と苦労を共にする農用馬を慰安する行事で、馬を沢山の鈴が付いた装束で飾り、神社詣をするもの。6月第2土曜日、滝沢市内にある馬の神様を祀る鬼越蒼前神社(おにこしそうぜんじんじゃ)へ詣でた数十頭の馬が、「チャグチャグ」と鈴を鳴らしながら盛岡市の盛岡八幡宮まで約14kmの道のりを約4時間30分かけて行進する。  岩手県内...

碁石海岸・碁石岬の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

碁石海岸・碁石岬 ( 岩手県 大船渡市 )

碁石海岸は、三陸自動車道大船渡碁石海岸ICから車で約15分、大船渡湾の南に突き出た末崎半島の東南部の先端約6kmの海岸線。海岸の東南に位置する「碁石浜」に、波で磨かれた黒い玉砂利が敷き詰められていることが名前の由来だというのが一説。黒い玉砂利は、海岸付近にある、泥からできた岩石(黒色頁岩)が、波によって崩れ、洗われ、丸石化...

岩洞湖の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

岩洞湖 ( 岩手県 盛岡市 )

東北自動車道盛岡I.Cから自動車で約1時間、盛岡市藪川にある。標高約700mの北上山地に位置し、流域面積*48.6km2、湛水面積*6.23km2と広大な規模を誇る。  岩手山東麓の水田灌漑を主目的に水力発電の目的もあり、1960(昭和35)年に完成した人造湖(ダム湖)である。湖畔にはシラカバやナラなどの広葉樹が群生し、...

盛岡市のわんこそばの写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

盛岡市のわんこそば ( 岩手県 盛岡市 )

「盛岡じゃじゃ麺」「盛岡冷麺」と並び「盛岡三大麺」の一つとよばれる「わんこそば」は、掛け声とともに一口量のそばをテンポよく椀で供して食べた椀数を競う、岩手の名物そば料理。盛岡市、花巻市を中心に提供店が数多くある。  現在は、食したお椀の数を競い合う娯楽性をもつ食として有名だが、南部地方に伝わる、遠方からの客人にそば...

姫神山の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

姫神山 ( 岩手県 盛岡市 )

いわて銀河鉄道(IGR)渋民駅の東8km、登山口まで自動車で約25分、北上川をはさんで岩手山と相対して位置する。岩手山、早池峰山と並び、霊山として知られている。外山早坂高原県立自然公園内にあり、姫神自然観察教育林になっている。  標高は1,123.8m、なだらかな裾野を引く円錐形の山容で、登山が容易で日帰りのハイキング地として人気...

盛岡舟っこ流しの写真

写真提供:盛岡舟っこ流し協賛会

盛岡舟っこ流し ( 岩手県 盛岡市 )

東北自動車道盛岡ICから約15分・JR盛岡駅から徒歩約40分・仙北町駅から徒歩7分。北上川の明治橋上流右岸河川敷の辺りで行われる。  8月16日、提灯や盆の供物で飾った舟に火を放ち、川に流す。祖先の霊を送り、無病息災を祈る送り盆の行事である。舟の船首は龍頭を模したものが多く、大きさは概ね5m程度である。  およそ300年前、南部藩主...

岩手銀行(旧盛岡銀行)旧本店本館の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

岩手銀行(旧盛岡銀行)旧本店本館 ( 岩手県 盛岡市 )

盛岡市中ノ橋通の交差点に位置する。1911(明治44)年に盛岡銀行の本店行舎として落成し、1936(昭和11)年に岩手殖産銀行(のちに行名を岩手銀行に変更)がこの建物を譲り受け、本店として利用しはじめた。その後、1983(昭和58)年に岩手銀行新社屋完成に伴い中ノ橋支店となった。  設計は東京駅丸の内口の赤煉瓦駅舎で有名な辰野金吾*...

旧第九十銀行本店本館の写真

写真提供:盛岡市観光課

旧第九十銀行本店本館 ( 岩手県 盛岡市 )

旧第九十銀行本店本館は、盛岡市中心部にあり、1910(明治43)年12月に完成した。設計は東京帝国大学を卒業して間もない、盛岡出身の建築家横濱勉によるもの。  構造は、煉瓦造2階建(一部地下1階)、建物面積264.61m2、正面から見て非対称の建物で、屋根はドーマー窓*により飾られ、天然スレートおよび銅板で葺かれたマンサー...

紺屋町番屋の写真

写真提供:盛岡市

紺屋町番屋 ( 岩手県 盛岡市 )

盛岡市の中心部に位置する。1891(明治24)年に盛岡消防よ組番屋として現在地に建てられた建物を1913(大正2)年に消防組第四部事務所として改築されたものが現在の建物といわれる。  昔ながらの望楼が目をひく木造洋風建築の典型といわれる建造物で、2018(平成30)年に盛岡市の景観重要建造物、2020(令和2)年に盛岡市の歴史的風致形成...

盛岡さんさ踊りの写真

写真提供:盛岡さんさ踊り実行委員会

盛岡さんさ踊り ( 岩手県 盛岡市 )

発祥は近世初期の城下盛岡の都市形成期の頃と言われている。さんさ踊りの発祥として多く語られているのは、盛岡市名須川町の三ツ石神社にまつわる「三ツ石伝説」に由来する。その昔、南部盛岡城下に羅刹(らせつ)という鬼が現れ、悪さをして暴れており、困り果てた里人たちは、三ツ石神社の神様に悪鬼の退治を祈願した。その願いを聞き入れ...

盛岡冷麺の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

盛岡冷麺 ( 岩手県 盛岡市 )

盛岡冷麺は、盛岡市に数多くの提供店があり、ご当地の食として有名。冷麺はもともと朝鮮半島の北西部・平壌(ピョンヤン)で生まれたもので、朝鮮半島出身の移住者が1954(昭和29)年ごろ、故郷を懐かしみ盛岡市の店で冷麺を出したのが始まりといわれる。「盛岡わんこそば」、「盛岡じゃじゃ麺」と並び、「盛岡三大麺」とよばれる。  提供...

日高火防祭の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

日高火防祭 ( 岩手県 奥州市 )

JR東北本線水沢駅から徒歩約10分、岩手県奥州市水沢の市街地で実施される火防祈願の祭。本祭は、4月最終土曜日、前夜祭は本祭の前日に行われる。(令和5年度は本祭のみ実施)  少年時代、江戸にいた伊達宗景は、1657(明暦3)年の大火をはじめとした火事の多さ、恐ろしさに驚き、帰水後、火防の対策に万全の策を講じた。人智の不測不慮の罹...

種山ヶ原の写真

写真提供:住田町観光協会

種山ヶ原 ( 岩手県 住田町 / 岩手県 遠野市 )

種山ヶ原は、岩手県奥州市、気仙郡住田町、遠野市にまたがる物見山(種山)を頂点とした標高600~870mに位置した高原地帯である。北上高地の南西部の東西11km、南北20kmに及ぶ平原状の山で、物見山・大森山・立石などを総称して別名「種山高原」とも呼ぶ。緩やかな稜線の準平原地形と冷涼な気候から、藩政時代から馬の放牧地として利用され、...

滝観洞の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

滝観洞 ( 岩手県 住田町 )

住田町の北東端、JR東日本釜石線上有住(かみありす)駅から徒歩3分、釜石自動車道の滝観洞ICから車で1分の所にある。  大理石からなる鍾乳洞で、数億年かかって海底に堆積した石灰岩の層が隆起し、地上で雨などに浸食されてできたもの。洞内の足下や壁にはかつて海底だったことを証明する海洋生物の化石が見られる。  地底を880m進むと...

小岩井農場の写真

写真提供:小岩井農牧

小岩井農場 ( 岩手県 雫石町 )

JR東北本線・東北新幹線盛岡駅から北西約12kmに位置し、岩手山を望む岩手山南麓に約30km2の敷地面積を有する民営の農場。日本最初の鉄道敷設を始めとした数々の鉄道工事で陣頭指揮し、「日本の鉄道の父」よばれた井上勝*が、鉄道事業により美しい田園風景を損なってきたことへの埋め合わせとして、国家公共のためになすべき事業...

国見温泉の写真

写真提供:一般社団法人しずくいし観光協会

国見温泉 ( 岩手県 雫石町 )

東北自動車道盛岡ICから国道46号線経由で約36km・約55分、八幡平国立公園の自然の真っただ中に位置する。岩手県と秋田県の県境、秋田駒ヶ岳南麓の国見峠の標高約880mの山腹にある素朴な山の湯。  温泉は、含重曹土類硫化水素泉で、52~62℃。澄んだエメラルドグリーンの色合いが特徴で、コールタールのような独特のにおいがある。駒ヶ岳や千...

千沼ケ原の写真

千沼ケ原 ( 岩手県 雫石町 )

秋田駒ヶ岳と岩手山の間に位置し、乳頭山(烏帽子岳東)の東南方、標高1,400mにある高層湿原*。ニッコウキスゲ・ヒナザクラなどの高山植物に彩られ、大小の池塘が配された大湿原で、周囲はオオシラビソに囲まれている。1954(昭和29)年に初めて人が入り、山上の仙境として話題をまいた。湿原までのルートが長く、経験を積んだ登山客以外の...

山田湾の写真

写真提供:山田町

山田湾 ( 岩手県 山田町 )

盛岡から車で2時間、岩手県三陸沿岸のほぼ中央に位置する山田町。山田湾は、重茂(おもえ)半島と船越半島に囲まれた、周囲30km、ほぼ円形に近い湖水のように波静かな湾であり、「海の十和田湖」とよばれている。  湾内には無人島の大島、小島が浮かぶ。周囲約900m、面積26,960㎡の大島は、1643(寛永20)年、オランダ船「ブレスケンス...

栗駒山の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

栗駒山 ( 岩手県 一関市 / 宮城県 栗原市 / 秋田県 東成瀬村 )

奥羽山脈のほぼ中央に位置し、岩手・宮城・秋田の3県にまたがる1,626mの山で、岩手県側では須川(すかわ)岳、秋田県側では大日(だいにち)岳とも呼んでいる*。那須火山帯*に属し、複雑な山容の休火山で、かつては八万地獄、毒気地獄などと呼ばれ、この山に入った者は生きて帰ることがないといわれた。現在でも北斜面中腹にはたくさんの硫...

金ケ崎町城内諏訪小路の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

金ケ崎町城内諏訪小路 ( 岩手県 金ケ崎町 )

JR東北本線金ケ崎駅から徒歩5分に位置する。旧金ケ崎要害の城と武家町のほぼ全域にあたる地域。江戸時代は大町氏3000石の城下町。仙台藩伊達領の最北端にあたり、対盛岡藩の拠点として「金ケ崎要害」と称された。今も表小路・達小路などに武家屋敷のたたずまいが見られる。  金ケ崎要害とは、伊達氏が大身家臣に治世に当たらせた藩の重要拠点...

早池峰山の写真

写真提供:花巻市

早池峰山 ( 岩手県 花巻市 / 岩手県 宮古市 / 岩手県 遠野市 )

早池峰山は標高1,917mの山で、山頂は花巻市、宮古市、遠野市の3つの市の境界となっている。北上山地の最高峰で、東に剣ヶ峰、西に中岳・鶏頭山・毛無森へと1,500m前後の山稜が続き、全長は東西16kmにわたっている。  北上山地は、早池峰山を境に北部と南部に分かれ、その成り立ちは異なる。北部北上山地は、古生代石炭紀と中生代ジュラ紀の...

浄土ヶ浜の写真

写真提供:宮古市

浄土ヶ浜 ( 岩手県 宮古市 )

浄土ヶ浜*は、宮古市の北東、宮古湾にこぶのように突き出た半島の北側にある。東北自動車道盛岡南ICから車で90分、第一駐車場から徒歩10分から15分、JR宮古駅からバス(浄土ヶ浜行)に約20分乗り、浄土ヶ浜バス亭下車してすぐの場所にある。  約4400万年前の古第三紀(白亜紀の次の時代)に形成されたといわれ、火山岩からできた白い岩と...

三陸鉄道の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

三陸鉄道 ( 岩手県 宮古市 / 岩手県 久慈市 / 岩手県 大船渡市 )

岩手県の三陸海岸を縦貫する鉄道路線(リアス線)。第三セクター方式の鉄道会社。通称は三鉄(さんてつ)。  1896(明治29)年の三陸地震の際に急峻な地形が支援物資の輸送を阻んだことを踏まえ三陸沿岸を結ぶ鉄道が構想され、復興策として建設された。1928(昭和3)年11月22日に仙台 - 石巻間(宮城電気鉄道、現在の仙石線)が開通し、197...

平庭高原の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

平庭高原 ( 岩手県 久慈市 / 岩手県 葛巻町 )

JR八戸線、三陸鉄道リアス線の八戸駅から西南西へ約26km、久慈渓流の上流、久慈市と葛巻町の境界にある平庭岳の中腹に広がる高原で、久慈・平庭県立自然公園の一環をなしている。標高800m。  国道281号の両側に4.5kmにわたって白樺林が続き、全体では369haに約31万本も林立しており、日本一の白樺美林といわれる。  レンゲツツジの群落や...

久慈渓流の写真

写真提供:久慈市

久慈渓流 ( 岩手県 久慈市 )

久慈市南西部に位置する明神岳に源を発する久慈川の上流に展開する渓流。中でも板状の石灰岩が垂直に切り立ち鏡のように平らな「鏡岩」の付近約5kmには、浸食された石灰岩の絶壁、不老泉、白糸ノ滝などの景勝が続く。  鏡岩を臨む鏡岩園地には、名水「不老泉」があり、飲用すると持病が治り不老長寿になるという言い伝えがある。また周辺に...

内間木洞の氷筍の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

内間木洞の氷筍 ( 岩手県 久慈市 )

内間木洞は、市域内南端部、内間木川上流の山間にある鍾乳洞で、JR久慈駅、三陸鉄道久慈駅より車で約45分の場所にある。冬場は、洞内の天井から落ちる水滴が地面で凍りつき、筍(たけのこ)状に成長する氷筍(ひょうじゅん)が群生し、大きなものは2m以上にもなる。  内間木洞の総延長は6,350m以上で国内有数の鍾乳洞である。洞内の大空間...

久慈の平庭闘牛の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

久慈の平庭闘牛 ( 岩手県 久慈市 )

久慈市と葛巻町との境にある平庭高原の闘牛場で毎年4回開催されている東北唯一の闘牛*。  久慈地域では古くから「南部牛」と呼ばれる短角種*が主に農耕用や荷物を運ぶ役牛として飼育されてきた。江戸時代には久慈市の南隣の野田村地域で焚かれた塩を盛岡方面へ運んでおり、その際に先頭にたつ牛(ワガサ)を決めるため、角突きをさせたこ...

早坂高原の写真

写真提供:岩泉町役場

早坂高原 ( 岩手県 岩泉町 / 岩手県 盛岡市 )

JR東北本線・東北新幹線の盛岡駅から東北東へ約37km。岩泉町と盛岡市の境、標高916mの早坂峠を中心に広がる穏やかな大平原で、ゆるやかに起伏する草原に白樺林や赤松の林が点在する自然公園。  北上山地のなだらかな高原に、ブナ、ダケカンバ、シラカンバ、ミズナラ、ドイツトウヒ、アカマツが生育する景勝地。4月下旬~5月中旬のカタクリ...

龍泉洞の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

龍泉洞 ( 岩手県 岩泉町 )

岩泉町の北西2km、標高625mの宇霊羅山の東麓に洞口をもつ。山口県の秋芳洞、高知県の龍河洞とともに日本有数の鍾乳洞に数えられ、国の天然記念物にも指定されている。  約2~3億年前は、北上山地一帯は海の底であった。そのころ有孔虫やサンゴなどの遺骸が海底に沈積し、これが龍泉洞を形成する安家(あつか)石灰岩層のもとになったといわ...

安家洞の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

安家洞 ( 岩手県 岩泉町 )

安家洞は、三陸鉄道リアス線の岩泉小本駅から北西へ約25kmの距離にあり、安家石灰岩層*のほぼ中央にあたる。総延長は日本最長の23,700m。  約2億数千万年前(中生代三畳紀)の火山島の上に有孔虫やサンゴなどの生物の殻が堆積してできた石灰岩(安家層)が、大陸縁に付加した後隆起して地上に押し上げられ、長い時間をかけて雨水に侵食さ...

鉛温泉の写真

写真提供:鉛温泉 藤三旅館

鉛温泉 ( 岩手県 花巻市 )

大沢温泉の上流4km、豊沢川に臨む静かな山間の温泉。JR花巻駅より岩手県交通バス利用、「湯口線・新鉛温泉」行で約30分、「鉛温泉」下車。東北自動車道花巻南ICより約20分。  宝暦年間(1751~1764年)の発見と伝えられる歴史ある温泉。南部藩主も来浴したといわれる。加熱、加水、循環させない完全源泉100%の掛け流しであり、白猿の湯、桂の湯...

花巻まつりの写真

写真提供:花巻市

花巻まつり ( 岩手県 花巻市 )

花巻市で毎年9月第2土曜日を中日とした金・土・日に開催される、430年を超える歴史を持つ祭り。  炎ゆらめく美しい風流山車*、100基を超える勇壮な神輿*、古来より踊り継がれてきた鹿踊(ししおどり)・神楽権現舞、そして優雅な花巻ばやし踊りなど、花巻の伝統文化がそこかしこで披露される。  花巻開町の祖といわれる花巻城主の北松...

花巻温泉の写真

写真提供:花巻温泉株式会社

花巻温泉 ( 岩手県 花巻市 )

JR東北本線・釜石線の花巻駅から北西約7km、背後に山を負い東南に平野を見晴らす台地にある。1923(大正12)年、盛岡の実業家金田一国士(きんだいちくにお)*による台川上流にある台温泉*からの引き湯に始まる。現在は桜や松の並木が整備され、花巻温泉株式会社が経営する4軒の大型ホテル(佳松園、ホテル千秋閣、ホテル花巻、ホテル紅葉...

焼石岳の写真

焼石岳 ( 岩手県 奥州市 / 西和賀町 西和賀町 )

JR東北本線水沢駅から西に約28km。岩手県南西部に位置し、奥州市と和賀郡西和賀町の境にある火山。標高1,547m。奥羽山脈中部に属し、栗駒国定公園の一部である。焼石連峰の主峰で南に横岳、獅子ヶ鼻岳、西に三界山、北に牛形山、東に経塚山などがある。  山名は薬師岳から転化したという説と、山頂周辺に焼けたような黒い岩の積み重なった...

黒石寺蘇民祭の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

黒石寺蘇民祭 ( 岩手県 奥州市 )

JR東北本線水沢駅から南東へ約8km、東北新幹線水沢江刺駅から南南東へ約7kmの距離にあり、奥州三十三観音の霊場として多くの信者を集める黒石寺で行われる祭り。  五穀豊穣・無病息災を祈る祭りで、旧暦の1月7日夜半から翌早暁まで、「裸の男と炎の祭」とし、災厄を払い、五穀豊穣を願う裸参りに始まり、井桁に積み上げた生松割木の上で火...

宮守川橋梁(めがね橋)の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

宮守川橋梁(めがね橋) ( 岩手県 遠野市 )

遠野市内、JR釜石線の宮守駅から徒歩約10分、JR釜石線の宮守駅と柏木平駅の間にある。アーチ状のコンクリート製の橋で、特徴的な形状から通称「めがね橋」とよばれている。岩手軽便鉄道が花巻から仙人峠間を走る狭軌鉄道として、1915(大正4)年に開通、1943(昭和18)年に改修されて現在の橋となった。旧橋の橋柱の一部が遺構として残ってい...

遠野ふるさと村の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

遠野ふるさと村 ( 岩手県 遠野市 )

JR釜石線遠野駅から北へ約7km。遠野ふるさと村には、江戸中期から明治中期にかけて造られた茅葺屋根の曲り家(南部曲り家)がそのままの形で移築され、小川が流れ水車がまわり、田畑があり、炭焼き小屋がありと、遠野の昔ながらの集落が再現されている。  南部曲り家は、母屋と厩(馬屋)がL字形に一体化した建造物で、18世紀前半・中期に...

猊鼻渓の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

猊鼻渓 ( 岩手県 一関市 )

JR東北線・東北新幹線一関駅から北東へ約13kmにあり、最寄り駅はJR大船渡線猊鼻渓駅。北上川の支流、砂鉄川が北上山地の石灰岩層を節理面に沿って、浸食してできた渓谷である。両岸には約2kmにわたって高さ30~100mに及ぶ絶壁や奇岩が屹立し、壮夫岩(そうふがん)・馬りょう岩など16カ所の奇岩のみどころが展開する。散策道の最奥には名の由...

須川温泉の写真

写真提供:須川高原温泉

須川温泉 ( 岩手県 一関市 / 秋田県 東成瀬村 )

JR東北線・東北新幹線一ノ関駅から西北西へ約33km、バスで山間部を約90分かけて上っていく*。宮城県、秋田県、岩手県の3県にまがたる栗駒山、その山頂の北方、中央火口丘である剣岳の北麓にある。  岩手県側の標高1,126mに位置する須川高原温泉は、潅木や溶岩に囲まれ野趣に富んだ宿である。高地に位置するため紫外線が強く、気候療養の適...

骨寺村荘園遺跡の写真

写真提供:一般社団法人東北観光推進機構

骨寺村荘園遺跡 ( 岩手県 一関市 )

JR東北線・東北新幹線一ノ関駅から西北西へ約16km、バスで山間部を約40分かけて上っていく。  骨寺村荘園遺跡は、『陸奥国骨寺村絵図』(以下、「荘園絵図」。)とよばれる中世荘園絵図の景観が今なお残る貴重な遺跡である。骨寺村荘園遺跡がある一関市厳美町本寺地区は、その昔「骨寺村」と呼ばれた荘園で、中尊寺経蔵別当領であった。荘...

もち膳の写真

写真提供:一関市

もち膳 ( 岩手県 一関市 )

岩手県一関市・平泉町は、江戸時代、現在の岩手県南部から宮城県及び福島県北部を治めた仙台藩の領内であり、仙台藩(伊達藩)の命により毎月1日と15日はもちをつき、神様に供え、平安無事を祈り休息日とする習慣があった。「もち暦」には季節の節目など年間60日以上ももちを食べる日が記されていた。以来、400年にわたり独特のもち食文化が受...

旧南部領のナニャドヤラの写真

写真提供:ひろのイベント事業実行委員会

旧南部領のナニャドヤラ ( 岩手県 洋野町 )

ナニャドヤラは旧南部領の青森県八戸、野辺地、戸来、五戸、三戸、岩手県二戸郡、九戸郡、岩手郡など、県北の南部領一帯に伝わる盆踊りの唄である。また平時の野山や畑での作業の場でも唄われてきた。   この唄の歌詞は地域によって「ニャニャトヤラ」あるいは「ナギャトヤラ」とも発音される。旧大野村(現在の洋野町)では「ナニャドヤ...

秋田駒ヶ岳の写真

秋田駒ヶ岳 ( 秋田県 仙北市 / 岩手県 雫石町 )

秋田駒と呼ばれる、田沢湖の北東にある火山である。頂上部は楕円形の大きな火口があり火口内にある火口丘を女岳(めだけ)と呼び、外輪山に男岳(おだけ)と標高1,637mの最高峰男女(おなめ:女目とも)岳がそびえている。那須火山帯*1に属し、近年では1970(昭和45)年9月に女岳でマグマ噴火があり、約4カ月で噴火は停止したものの、その後...